〈ボランティアガイド養成講座〉テキストの概要N
――「海とまちなみの会」の事業です
テキストの18ページは、「ハマボウ」の紹介です。
ハマボウ(アオイ科)は、樹高約3bの落葉低木。南方系植物で、神奈川県三浦半島が自生北限です。フヨウやムクゲの仲間で、7月から8月にかけて直径5a・bの美しい黄色い花が次々に開きます。
平成11年(1999年)に旧津屋崎町が発行した『津屋崎町史 通史編』」の第1編「津屋崎のあらまし」に掲載されている「海岸植物」のくだりでは、ハマボウについて津屋崎の特筆すべき植物として、次のように書かれています。
〈県内ではまれで、海岸の泥地に自生するが、津屋崎では塩浜の入り江に昔は多かった。しかし、最近は護岸工事や道路整備のため次々と消滅している。(中略)だが、幸いなことに末広の千間土手(せんげんどて)に数株、内海の渡側奥に一株残っているのを確認した〉
福津市津屋崎の「つやざきハマボウの会」(山下靖夫=しずお=会長、約20人)の方たちが平成16年(2004年)8月8日、1〜2年生の苗木を末広にある市営「津屋崎浄化センター」前の『千間橋』下を流れる黒石川の上下流の東岸沿い延長150bにボランティアで植えました。07年7月16日、同会が主催した〈ハマボウを観る会〉では、60株以上が高さ約1−2bに育っており、黄色の花が見ごろでした=写真@=。
その植栽樹の近くの黒石川西岸には、ハマボウの自生樹2株が残っており、大きく伸びた枝が川面に垂れ下がっています=写真A=。
写真@:黄色の花が見ごろを迎えたハマボウの植栽樹
=福津市末広で、2007年7月16日撮影
写真A:黒石川に枝が垂れ下がっているハマボウの自生樹
=福津市末広で、07年7月16日撮影
※お断り 山下靖夫・「つやざきハマボウの会」会長のお名前の「靖」の字は、正しくは異体字(「立」偏に「争の旧字体」)ですが、このブログでは当用漢字以外の漢字はアップできないようなので、「靖」の字を使わせていただきました。