2021年05月24日
〈活動記録〉0717:アサギマダラの渡りルート新たに分かる
写真@:福岡県岡垣町吉木浜で密を吸いにスナビキソウの花を訪れたアサギマダラ=藤井香織さん撮影・提供=(福津市・宮地浜で宗俊頼子さんがマークしたYOM18の標識付き)
海を越えて旅する蝶・アサギマダラの渡りルート新たに分かる
福津市津屋崎地区宮地浜から福岡県岡垣町吉木浜への移動初確認
“海を渡る蝶”で知られるアサギマダラの渡りのルートを解明しようと、「津屋崎千軒 海とまちなみの会」では、福岡県内有数の海浜植物・スナビキソウ群生地の福津市津屋崎1丁目の「津屋崎浜」と東隣の同市宮司浜4丁目の「宮地浜」で、2016年からスナビキソウの花の密を吸いに舞い降りるアサギマダラのマーキング(標識)調査を市民と続けてきましたが、2021年5月11日にマークしたアサギマダラが15日に約16km北東の同県遠賀郡岡垣町吉木浜で写真撮影=写真@=され、日本の新たな北上ルートが初めて分かりました。
この標識個体は、福津市津屋崎1丁目の主婦宗俊頼子さん(標識名YOM)が宮地浜(標識地名FFM)で5月11日、2021年春北上のアサギマダラとして18番目にマーキング(FFM 5.11 YOM18)した雄=写真A=でした。「海とまちなみの会」では、この標識情報を全国のアサギマダラ移動情報のネットワークにアップしたところ、埼玉県の井上浩さんからネットに藤井香織さん(北九州市)が岡垣町吉木浜で撮影したFFM 5.11 YOM18マークの羽を広げた写真がアップされていると、「海とまちなみの会」事務局に知らせていただきました。
写真A:マークしたアサギマダラが舞い降りた宮地浜のスナビキソウ群生地を指差す宗俊頼子さん
これまで福津市津屋崎地区(旧宗像郡津屋崎町の「津屋崎浜」、「宮地浜」)でマークしたアサギマダラの北上による撮影の確認例はありませんでしたが、津屋崎地区への北上個体の確認例では2013年6月3日、宗俊頼子さんが「津屋崎浜」で再捕獲した雌に「MG 上五島 5/11」の標識があり、長崎県新上五島町の野下広人さんが五島列島上五島(中通島)の林道でマークした個体が、東北東に154kmを23日間で移動したことが分かっています。岡垣町吉木浜での藤井さんによる北上個体雄の撮影記録は、長崎県・五島列島から福岡県の福津市津屋崎地区―岡垣町吉木浜を経て本州方面へつながる北上ルートが確認される可能性があるのでは、と期待しています。
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/188699528
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/188699528
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック